2012年08月31日

先進的省エネルギーシステム

ゼロエネルギー元年と言われるH24予算の目玉のひとつに国土交通省の住宅・建築物のネット・ゼロ・エネルギー化推進事業 (ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業) があります。
8/3にエネルギー削減率の高い計画(今回は概ね120%以上のもの)を提案した事業者から下記のとおり採択されたとのことです。
(1)応募事業者数(応募戸数): 2,701事業者(14,728戸)
(2)採択事業者数(採択戸数): 1,320事業者( 1,320戸)
採択された事業者には、住宅1戸あたりの補助額は165万円を上限として「ゼロ・エネルギー住宅とすることによる掛かり増し費用相当額の1/2」が補助されます。

事業者として採択されるには要件を満たしていると評価された「先進省エネルギーシステム」を最低1つ採用していなければならないことになっており、事前にこの「先進省エネルギーシステム」に該当するシステムを募集したところ 283件の事前相談があったうち、177件が認められたとのことです。

この中に静岡県からの提案が4社6件含まれており下記のとおりでした。

B.自然エネルギー等を取り入れた制御機構(全体で169件)
■太陽光発電裏面からの発電発熱の利用手法(全体で36件)
システム提案者 OMソーラー 株式会社、有限会社 LOHAS
システム名称  太陽光発電裏面からの発電発熱の利用手法
システム概要
太陽電池は、日射熱と発電に伴う発熱により温度上昇し発電効率が低下します。そこで太陽電池裏面を空気集熱式太陽熱利用システムにより強制換気させ発電効率の上昇と、熱の暖房・給湯への有効利用を行います。
■DOMAくーる(全体で34件)
システム提案者 OMソーラー 株式会社、有限会社 LOHAS
システム名称  DOMAくーる
システム概要
DOMAくーるは、基礎断熱建物の床下空間が年間を通じて冷涼であること、空気集熱式ソーラーの夜間冷気取込みによる蓄冷を利用し、外気を床下空間で冷却させたうえで室内に供給する換気システムです。
■照度センサー・人感センサー付き照明(全体で46件)
システム提案者 静岡鉄道 株式会社
システム名称  自然エネルギーを取り入れた照明制御システム
システム概要
採光確保の窓・平面設計を推進。使用頻度の高い照明器具を、照度を感知し調光を自動制御可能な器具にする事で、より省エネルギー性能を改善する。また人感センサー付照明を併用し、エネルギー効率を高める。

システム提案者 幸和ハウジング 株式会社
システム名称  省エネライティングプランシステム
システム概要
賢い省エネ手法として、照明器具を人感センサー付照明、省電力長寿命のLED、調光機能などを選定して効率のよいライティングを行うことで、家庭での消費電力を効果的に削減するシステムです。

来年のこの制度が動くまでには 当社のゼロエネ空調システムも性能をまとめて、「先進的省エネルギーシステム」に認められるようになりたいと思います。
  


Posted by 浜名湖国際頭脳センター夏目 at 15:21Comments(0)

2012年08月24日

地域型住宅ブランド化事業

平成24年度「地域における木造住宅生産体制強化事業」のうち「地域型住宅ブランド化事業」
の採択グループが8/6に公表されました。
http://www.chiiki-brd.jp/adoption/tabid/118/Default.aspx


地域材を活用した木造の長期優良住宅の供給に取り組む「中小住宅生産者」グループ(元請の年間新築住宅供給戸数が50戸程度未満の下記の業種毎の住宅生産者のグループ
①原木供給 ②製材・集成材製造・合板製造 ③建材流通 ④プレカット加工 ⑤設計 ⑥施工 ⑦その他)
に補助されるものです。

地域材を活用した対象住宅の建設工事費に対して最大1戸当たり100万円が補助されます。

浜松でも下記6グループが採択されております。

静遠地域家づくりの会:天竜材やすらぎの家
しずおか木の家ネットワークス:しずおか匠の家
i-worksプロジェクト:i-works2012
遠州バザール実行委員会 地産地消推進グループ:天竜材循環住宅「つながる家」
天竜材利活用住宅協議会:天竜材活用住宅「龍の家」
天竜・無垢の木・ひのきの家普及促進協議会:天竜・無垢の木・ひのきの家

我々も、ゆくゆくは木造住宅に相性のいいゼロエネルギー空調が世に出せたら、と考えております。  


Posted by 浜名湖国際頭脳センター夏目 at 08:09Comments(0)

2012年08月17日

温室の模型で実験

浜名湖頭脳センターの庭に雨水を使った貯水タンクが埋まっております。
写真の左下の丸い口がそのタンクなのですが、1mほど埋まっているだけなのですが、地熱と同じ温度に収束するので外気温に影響を受けずに大変安定した温度を保ちます。
右上の温室模型内の夏の外気温を受けて高温になった空気を、ホースでこのタンクの中に通して、再度温室模型内に戻すという実験を行いました。
一気に20℃ほど下がりました。

温室とタンクの間の空気の移動はファンモータで行っているのですが、ほんの少量の電気利用(ファンをまわす電力 3W程度)、だけで雨水を使った貯水タンクを熱源に施設園芸の温室内の夏季の冷房と冬季の暖房を実現しる実証を、実際に作物を作っている温室で実施しようと考えております。
  


Posted by 浜名湖国際頭脳センター夏目 at 08:41Comments(0)

2012年08月11日

原理模型

ゼロエネルギー空調の原理模型です。
右の部分が熱交換を行うための熱源で、冷たい水、暖かいお湯をいれておくと中央部に設置する予定のファンモータを通じて左の吸排気口から冷風、温風が出るというのが最も基本的な原理です。
  


Posted by 浜名湖国際頭脳センター夏目 at 18:38Comments(0)

2012年08月08日

施設園芸現場でのゼロエネ空調実証

当社で開発中のゼロエネ空調システムは、自然エネルギーを使った熱交換ユニットと熱源により実現されるため、昨年度、26種類の実験を行い各ユニットの実効性を確認しました。

その中で、さらに実際にニーズのある現場で実証するためのユニットとして「貯水タンクによる温室内省エネ冷暖房システム」を取り上げ実用版を開発しております。

昨年度開発した技術を使って、ほんの少量の電気利用だけで(ファンをまわす電力 3W程度)、雨水を使った貯水タンクを熱源に施設園芸の温室内の夏季の冷房と冬季の暖房を実現しようとしております。

施設園芸の分野で夏場の温室内の暑さ対策は従来より有効な対応策がなく、多くの農家さんが夏場は栽培を避けているのが実情です。
また、冬場は作物の育つ一定温度を保つため、ボイラーによる暖房を行うのが一般的ですが、数年前からの原油の高騰により施設園芸農家さんの経営を圧迫しております。

施設園芸の盛んな静岡県では、「農業における省エネルギー技術対策指針」としてヒートポンプの導入などを柱に原油高騰対策の指導をしております。https://www2.pref.shizuoka.jp/all/file_download1050.nsf/pages/EBA2D80F919BB2C9492573BE002DBFDD

ゼロエネ空調はこれらの農家さんの課題解決になることを目指しております。  


Posted by 浜名湖国際頭脳センター夏目 at 05:56Comments(0)

2012年08月04日

foward to 1985

「Forward to 1985 Energy life 運動」(1985年に進もう)を合言葉にした省エネ運動が住宅業界を中心に広がりを見せ始めています。
http://to1985.net/
この運動は 1985年から現在までに(2007年の使用量で算出)家庭部門での電気使用量が約2倍に増えているとのことであり、家庭部門の電気の使用量を1985年レベルまで減らしていこうという考え方です。

地域の気候風土を知り日射や風向を建築的に調節して環境への負担を少なく抑えながらも快適に暮らすことができる住宅を考える「パッシブデザイン」を目指し、住環境コンサルタント 野池政宏氏が呼びかけているものです。

浜名湖頭脳センターが開発する「ゼロエネルギー空調」の目標の一つが家庭の電気の使用量を減らすためのものであり、その際に必要となる住宅の姿として、「Forward to 1985 Energy life 運動」と同様、「断熱性能や機密性を強化して閉鎖空間を作り、その中を外界とは違う環境を電気的に作る」という従来の考え方ではなく、「建築を解放的にして周辺の環境を積極的に取り入れる」という考えに立っております。
  


Posted by 浜名湖国際頭脳センター夏目 at 05:52Comments(0)
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【浜名湖国際頭脳センター】
ソフトウェア開発・地域企業の交流事業・地域競争力の強化など、様々な取り組みをしています。
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